アンディー・ストラックマーセル さん
「毎日見る景色がきれい」 アンディー・ストラックマーセル Fromアメリカ To 日高川町
大自然の中でテレワーク、 iOS エンジニア
今年の夏まで日本のApple社で働いていたアンディーさん。米国ニューヨークで和歌山県出身の奥様と出会い、2年前に日本へ移住されました。現在は、ご夫婦と愛犬、愛猫と共に日高川町の古民家に住んでおられます。お家は、空き家バンクを通じて見つけた日本庭園がある築100年以上の古民家。その横には近所の大工さんが作ってくれたドッグランもあります。家の1階には太い梁がある日本間と増築した洋間があり、2階もサンルームのような踊り場付きで、本当に素敵な古民家をご案内いただきました。現在、フリーランスのiOSエンジニアとしてテレワークを始めたばかりで多忙の中、わかやまLIFEについてお話してくれました。
何度か日本に旅行に来て、
馴染みができてから移り住みました。
移住前はどこでなにをしていましたか?
アンディーさん:アメリカの銀行で iOSのアプリのエンジニアとして働いていました。
Apple社で働いていたとお聞きしたのですが
アンディーさん:今年の9月まで、日本のApple社で働いていました。
そこから、なぜ和歌山県にやってきたのですか?
アンディーさん:和歌山は「妻」の故郷で、それが和歌山県に来た理由です(笑)将来日本で一緒に暮らそうという妻と結婚するときの約束を実現しました。アメリカ国外に住んだのは初めてです。
不安はなかったですか?
アンディーさん:アメリカにいるときに4~5回旅行で来日しました。
和歌山県はもちろん、東京や京都にも行きました。和歌山県は、高野山、熊野古道、那智の滝に行きました。だから、和歌山県ってこういうところだなと分かって、来やすかったですよ。
和歌山県の中でも、なぜ日高川町にしたのですか?
アンディーさん:当時、妻が和歌山市に勤めていたので、和歌山市と妻の実家がある田辺市の真ん中をとって日高川町にしました。この家が見つかるまで、妻が空き家バンクに載っている、色んな自治体の空き家を見に行ってくれました。
奥様がこの家を気に入ったのですね。
アンディーさん:そうですね。ここからの景色(下記写真)が良いですよね。
家は、和歌山市に通えることも大事でしたが、犬と猫がいるので、他の家から少し離れているところを求めていました。
家を探している時、私はまだアメリカにいたので、テレビ電話で妻から「どう?どう?」と聞かれ、「いいね」と答えました。
ちなみに、この家はどうやって見つけたんですか?
アンディーさん:この家は、日高川町の空き家バンクに登録されていた物件です。日高川町役場に相談に行ったときに、移住担当のワンストップパーソンさんに紹介してもらいました。
根気強く、丁寧に対応していただきました。今でもその担当者の方にはお世話になっています。
アンディーさんは日高川町に来てから、いったん東京にも住んでいたと聞きました。
アンディーさん:そうです。和歌山県に来て、日本の採用時期の問題や私がIOSアプリ専門であったことや、エンジニア歴が少し短かったことで、仕事がなかなか見つかりませんでした。求人の多い東京では、仕事が見つかったので、エンジニアとしての力をつけるために東京で一時住むことにしたんです。
その時、奥様と離れて過ごしたんですね。
アンディーさん:そうです。1年半くらい。
奥様:皆に、日本にまだ慣れないアンディーを一人で異国の地・東京に送り出してヒドイと言われましたよ(笑)
アンディーさん:同僚も外国人で、仕事は全部英語でした。問題はなかったですよ。
東京で技術を磨いて、和歌山に帰ってきてくださったんですね。
アンディーさん:今はフリーでエンジニアができています。
テレワークでお仕事をしている楽しさなどありますか?
アンディーさん:まだ9月に始めたばかりなので、これから見つけていきたいです。
良かったのは、日本は田舎でもインターネットがつながるところです。アメリカの田舎の方だとインターネットのつながりが悪かったりすることがあるので。
この広いおうちのどこでテレワークされているんですか?
アンディーさん:事務所を作らなければいけないんですが、まだできていません。私の希望は1階の奥の部屋かな。今はリビングルームの机で座ってやったり、テレビの横の棚で立ってやったり、二階でやったり色々な場所でやっていますね。
フリーの仕事だと仕事時間や休日は決まってるんですか?
アンディーさん:今は週休2日で、日曜日と月曜日が休みです。クライアントがアメリカの会社なので、向こうの休みに合わせて休暇を取ってます。現地の時間に合わせて、朝5時に起きて仕事をしています。
その休日は何をしていますか?
アンディーさん:犬と散歩したり、庭仕事、ハイキングをしたり、熊野古道を歩いたりしています。あとは、妻の実家のある田辺市や和歌山市に行ったり、そこの美術館に行ったり、友人に会いに行ったり…普通ですね(笑)
「和歌山は自然と新鮮な
魚介類が食べられることが魅力」
和歌山県の魅力って何だと思いますか?
アンディーさん:Nature(自然)。山や海。私はアメリカでも中西部に位置するアイオワ州出身なのですが、山も海もありません。
あとは、和歌山は新鮮な魚介類が食べられるのもとても魅力的です。一時期、秋刀魚にはまって、3日連続で食べました。魚の骨に苦戦していますが、旬の魚は美味しいので、ついつい食べてしまいます。新宮で食べた「本なれ寿司、早なれ寿司、近代寿司」のコース料理も印象に残っています。
和歌山に来て驚いたことはありますか?
アンディーさん:毎日見る景色がきれいです。この家の庭もそうですし、庭から見える山も。海も好きです。
それは出身のアイオワにはないから、という理由でしょうか?
アンディーさん:たぶん、山と海はみんな好きじゃないかな(笑)
外国人の方に和歌山県への移住をおススメするならどんなところでしょうか?
アンディーさん:自然もそうですけど、生活コストが下がることもかな。
あとは、田辺市の国際交流センターが提供している外国人向けの無料の「日本語クラス」もオススメです。その制度を通して出会った方がとても親切にしてくれて、東京にいる時も週一で連絡をとっていました。
私の場合、仕事で普段話す言語も英語です。積極的に日本語を勉強しないと地元の方とつながりにくいと思って、妻がその教室に申し込んでくれました。
ありがたかったのは、その方が和歌山ならではの単語を教えてくれるんです。「梅」とか「肥料」とか…(笑)和歌山に住んでいたら聞く言葉だし、東京にいながら和歌山とのつながりを感じていました。
地元の方ともつながっていますか?
アンディーさん:犬の散歩中なんかに少しお話しますね。あとは、隣の方が野菜を持ってきてくれたり、草刈りの機械も貸してくれたり。日高川町の中でもこのエリアは、移住者はそう多くないみたいなので、驚かれたかと思います。
(残念ながらワンちゃんは走ってくれないそうです。)
日本文化でおもしろいものは。
アンディーさん:日本の歴史が好きです。「源平の戦い」、「戦国時代」も好きです。大河ドラマも見てます。
あとは、日本の現代音楽も好きです。雅楽、尺八は好きですね。前職は音楽関係の仕事をしていたんですよ。作曲がすごく好きです。
何を使って曲作りされるんですか?
アンディーさん:パソコンとキーボードで作ります。キーボードはさっき仕事部屋にしたいと言った部屋においてあります(笑)弦楽四重奏やオーケストラの作曲も好きです。
作曲した音楽を演奏してもらったこともあるんですか?
アンディーさん:ニューヨークにいるときに、作った曲をプロのオーケストラに、演奏してもらったことがあります。
「自然の音を取り入れた
音楽を作りたいです。」
そんなアンディーさんの今後の夢、はありますか?
アンディーさん:9月に、初めてフリーランスになってから、そのことで頭がいっぱいです。今できることをベストな状態で続けていくこと、ですね。
あとは、音楽が好きなので、音楽を作りたいです。自然の音、セミの声、ウグイスの声など録音しています。それらを取り入れた音楽を作りたいです。
最後に、アンディーさんが大切にしているものはなんですか?
アンディーさん:My wife.
愛妻家のアンディーさん、インタビューにご協力いただきありがとうございました。最後に、アンディーさんにお気に入りの一枚をお願いしたところ、とってもキュートなお写真をいただきました。